1. 高性能住宅に必須の「HEMS」を知る
家づくりにおける高性能化の波は、断熱性能(UA値)だけでなく、エネルギー管理にも及んでいます。
特に「ZEH」や「GX志向型住宅」といった省エネ住宅では、HEMS(ヘムス)の導入が必須条件の一つとなっています。
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「HEMSって何?」
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「高性能住宅を建てたいけれど、HEMSの費用対効果がわからない」
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「HEMSを導入するメリット・デメリットを知りたい」
この記事では、住宅建築コーディネーターが、HEMSの仕組みと、こだわり派の30代夫婦が快適な暮らしと家計の安心を両立させるための活用法を、完全中立な視点から解説します。
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2. HEMSとは?「家の頭脳」としてエネルギーを管理
HEMSは「Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)」の略称です。
2-1. HEMSの仕組みと役割
HEMSは、家庭内のエネルギーを「見える化」し、最適に「制御」するシステムです。例えるなら、HEMSは家庭内の電力の「頭脳」のような役割を果たします。
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「見える化」: 家中の電気の使用量(消費)、太陽光発電での発電量(創エネ)、蓄電池への充電量(蓄エネ)をリアルタイムで計測し、モニターなどで確認できるようにします。
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「制御」: 蓄電池、給湯器、エアコンなどの家電と連携し、電気料金が安い時間帯に蓄電池に充電したり、使用電力を抑えるよう自動で制御したりします。
2-2. 高性能住宅でHEMSが必須とされる背景
GX志向型住宅など、高度な省エネ住宅の基準には「高度エネルギーマネジメント」の導入が求められます。
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HEMSによってエネルギーを効率的に「使う・貯める・創る」管理を行うことで、一次エネルギー消費量の削減を最大限に引き出すことができます。
3. HEMS導入のメリット・デメリットと費用相場
高性能住宅を検討する上で、HEMSの費用対効果を正しく理解することは、お金の不安を解消する上で重要です。
3-1. HEMS導入の大きなメリット
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光熱費の削減: 電気料金が安い夜間に蓄電し、昼間に利用する「ピークシフト」や、電力使用量のムダを見つけることで、ランニングコストを大幅に削減できます。
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防災・非常時対策: 太陽光発電や蓄電池と連携することで、停電時にも自動で電力を供給し、最低限の生活を維持できます。
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健康と快適性の向上: エアコンを自動制御することで、常に快適な室温を保ち、ヒートショックなどのリスクを軽減します。
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補助金の活用: ZEHやGX志向型住宅の補助金申請において、HEMSの導入が条件になっている場合があります。
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3-2. 知っておくべきデメリットと費用相場
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初期費用: HEMS機器本体と設置工事費で、一般的に20万円~50万円程度の初期費用がかかります。
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機器の寿命: 制御機器は家電と同様に寿命があるため、将来的な交換費用も考慮に入れる必要があります。
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連携できる機器: メーカーや機種によって連携できる家電や設備が異なるため、後悔しないためにも、事前に専門家と相談して、将来使いたい機器まで想定しておく必要があります。
4. 後悔しないためのHEMS活用術
知識ゼロの夫婦がHEMSを最大限に活かすためには、価値観と予算に基づいた計画が必要です。
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「私らしさ」に合わせた省エネ: HEMSは単なる節約ツールではありません。
あなたの暮らし(共働きで昼間の電力消費が少ないなど)に合わせて、自動制御のスケジュールを設定し、無理なく快適な省エネを実現することが重要です。 -
建築家やHMとの連携: HEMSの導入計画は、間取りの良し悪しや断熱性能と密接に関わります。
最初から、HEMSを活用した設計が得意な建築家や工務店を選ぶことで、無駄のないシステム構築が可能です。 -
補助金活用の正解: ZEHやGX志向型住宅の補助金は高額ですが、申請条件が複雑です。
HEMS導入を機に補助金も活用するなら、中立のコーディネーターに相談し、総額予算を最適化することが失敗しないための判断基準となります。
5. プロの伴走者とスマートな家づくりへ
HEMSは、単に電気代を節約するだけでなく、高性能住宅の快適性と持続可能性を高めるための「家の頭脳」です。
私たちの家づくり相談所は、完全中立な立場で、HEMSの導入が必要な高性能住宅を、予算内で実現するための会社選びをサポートします。
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